五感に響く、言の葉。

経験と出逢いの先の”充実感”とは? vol.3<岡野則子さんインタビュー>

 

―回り道も案外役立ったりしますー

 

―岡野さんにとって、心の充実感とはいったい何でしょうか。

 

「”カフェ” の枠を超えたお客さまとのつながりがあるお店。

そのつながりを感じた時かなあ。」

 

―お店について質問するといつもお客さまという答えが返ってくる。

そのルーツは最初に勤めた航空会社での”お客さまファーストの考え方” だったのだろうと、

自分の歩んできた道がちゃんと一本の道になっていることを証明してくれています。

 

―岡野さんの経験から、今、仕事でストレスや迷いがある方へ

伝えたいことを教えていただきました。

 

「癌になって、50才になる寸前でお店をはじめました。

料理人ではないですが食事の提供をしています。

人生は“こうしたい” と思っている方に進んでいくように思います。

ときには曲がったり止まったりしているようにみえても、

思い続けていればいつのまにか近づいているのかも。

最短距離を求めたり、できない理由をあげて諦めたりしないで。

回り道でもその間にしていたことが案外役にたったりするものかもしれません。

やりたいことが頭の中にあれば、

同じじゃなくても近いものを選択すると思うので

結果やりたいことに近づいているのかなと思います。

私はカフェでのんびりするのが好きで、そういう場所を作りたいと思って。

なれてるかわからないですけどね」

 

―ストレスや心配ごとがあったときの解消法は?

 

「美味しいものをいただく。寝る。犬と戯れる。

心配ごとは基本的にありません。

何が心配なのか、なぜ心配なのか分析して

ひとつ一つ 心配の種をなくしていく。

なくせないものは仕方がないです。

あとは、わーっていう。言葉に発する。そしてスッキリします」

 

―事業や物ごとにおいて、迷ったときや決定しなければならないとき

基準やなにかキーワードはありますか?

 

「それは、地球にやさしいかハッピーになる人が多いのはどちらか。

つまり自然のエネルギーとか流れにそっているか。

人間も自然の一部だから、人間の感情として自然な方はどちらかとか、

そういういろんな意味をこめて選択します」

 

 

―最後にこれからの目標や夢は?

 

「関わる人を増やす。新しい出逢いで豊かな彩りがよい化学反応を起こしたり、

そんな彩りがあるのもいいのではと思います」

 

―岡野さんの発する言葉にはマイナスな気持ちがない。

その大きな理由は

自分の満足がどこにあるのかを知っているからだと思いました。

自分と向き合うことだけではなく、自分と関わっている人、

そのまた関わっている人にまで目を向け “自分ごと” として考えている。

人とのつながりが生む心の充実感は、

岡野さんが出逢ったことも話したこともない人にまで連鎖していると想像できます。

“パンが好き“という小さな恋心は、

人生という長い年月をかけて自分の居場所をみつけました。

 

「最短距離を求めたり、できない理由をあげて諦めたりしないで」

 

―近道にはみることができない景色というものがあり、

遠回りした先には大切な夢のかけらが落ちているかも知れません。

自分の求めているものがわからないときは、

自分がみてきたものの深掘りをしたり、選んだものの共通点を探したり。

時間をかけたぶんだけ自分を知り本質がみえてくるのではないでしょうか。

 

岡野さんのストーリーがあなたの好機に少しでもお役にたてれば幸いです。

 

Manu Ku

東京都中央区月島3丁目11−12

ランチ1130〜1430 カフェ〜1715閉店1800水木第1火休

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