冬の寒さがいちばんきびしいころ、橙色に完熟した金柑。
黄緑色におおわれた硬い実が
太陽の光を浴びながら、だんだんとやわらかくなって山吹色から橙色に
「もう、おいしいよぉ」と、金柑が合図をしてくれる。
金柑の熟成日記が書けるぐらい、毎日たのしみにしていた橙色のおいしい合図。
「ありがとう」と、金柑の木に伝えながら
いざ!収穫。
途中、待ちきれずひと粒あらってモグモグ。
「うひょぉぉぉ」と、
口角が上がるとともにおいしい歓声を上げながら空をみつめる贅沢な時間。
たまらないなぁ。
「そうだろ。たまらないだろう」と、
ほろ苦くちょっと酸味のある熟成した金柑も満足げな表情にみえてくる。
金柑の生薬名は「金橘(キンキツ)」と呼ばれ、
風邪の予防や喉の痛みやなどにいいらしい。
皮にはビタミンCがたっぷりで免疫力を高めたり、血流の改善へと導いたりと
冬を過ごすカラダにうれしい効能だらけ。
小さな粒ながら栄養の宝庫ともいうべき金柑を
ビタミンCが損なわれないよう、少しの過熱ではちみつ煮に。
パンにはさんだり
プレーンヨーグルトにトッピングしたり
鶏肉料理に加えたり
いろんな食べ方ができてワクワクする。
次の収穫はいつかなぁ。
「おーい、そろそろだよぉ」と、
また金柑が橙色のおいしい合図をしてくれる日が待ち遠しい。