毎朝、母が淹れるコーヒーが好きだ。
沸々としたポットから、ほろ苦く香るコーヒーと簡単な朝食が我が家の定番。
母とのふたこと、みこと。
静かなのに温かい会話をしながら、やさしくて穏やかな朝に感謝しかない。
新しい一日のはじまりに心を整わせる大切な時間。
今日をどんなふうに過ごそうか、今日の仕事の優先順位はなんだろうと、
窓からそそぐ朝陽を眺めながら、一日のイメージをだんだん色濃くする。
母の淹れるコーヒーは、「いってらっしゃい」の言葉のように
そっと、やさしく背中を押してくれて
心と体、頭のスイッチがポンっと入る。